「唐津焼」は使ってこそ美しい!“用の美”を追求した食器4選

本記事の制作体制

熊田 貴行

BECOS執行役員の熊田です。BECOSが掲げる「Made In Japanを作る職人の熱い思いを、お客様へお届けし、笑顔を作る。」というコンセプトのもと、具体的にどのように運営、制作しているのかをご紹介いたします。BECOSにおけるコンテンツ制作ポリシーについて詳しくはこちらをご覧ください。

Journal編集長
Journal編集長

食器やカップは毎日使うものだからこそ気に入ったものを見つけたいですが、年月が経っても飽きずに使い続けられるような、丈夫で味のあるものと出会うのはなかなか難しいですよね。

しかし、佐賀県唐津市で発祥した「唐津焼」(からつやき)は、食べ物や飲み物のシミ・汚れなどの経年変化で使うほどに美しさを増す焼きものです。

古い歴史のなかで品格のある茶器として名を馳せている焼き物ということもあり、日常的な使いやすさのなかにも渋さや重厚感をあわせ持っています。

今回は、唐津焼の基本知識とともに、日常生活で使いたいアイテムを4品厳選して紹介します!

目次

佐賀県に伝わる「唐津焼」とは?

「唐津焼」は、現在の佐賀県唐津市北波多(きたはた)にある岸岳の城主・波多氏の領地で焼かれた陶器が発祥と言われています。

現在では唐津市内に70以上の窯元があり、伝統的な製法を守りながらも現代の感性を取り入れた、新しい唐津焼の作品が多く発表されています。

使い続けるほどに美しさを増して唯一無二のものになる唐津焼は、“用の美”を楽しむことができる焼き物。

どのような歴史をたどり、どのような特徴のある焼き物なのでしょうか。

茶器の名品として名を馳せた背景は?

岸岳周辺の土はガラス原料となる砂岩質なのですが、唐津焼初期の陶工たちは独特な風合いが出るその土に着目して唐津焼を始めたと言われています。

豊臣秀吉が朝鮮出兵した際に陶工たちを連れて帰り、その陶工たちが「蹴ろくろ」「登り窯」などの技術を伝えたことで唐津焼が形成されたという一説も。

それから、千利休によって日本国内で茶の湯が流行したことで唐津焼が広まりました。

古くから伝わる茶器の格付けにも「一井戸、二楽、三唐津」とあるように、唐津焼は茶陶器として広く使われています。

唐津焼の作り方は?

朝鮮から伝わった製法が現代でも用いられています。

  • 蹴ろくろ:はずみ車を足で蹴って回すろくろ
  • 叩き技法:外側から叩き締める技法
  • 登り窯:燃焼効率のいい伝統的な薪窯

このような伝統的な製法を今でも使っている窯元も多く、唐津焼独特の風合いが味わいが守られているのです。

唐津焼の種類は?

唐津焼は、土や釉薬、技法などによってさまざまな種類があるのが特徴です。

主な唐津焼は以下の通り。

  • 絵唐津(えがらつ):鬼板という鉄溶液で絵付けをしてから透明な釉薬をかけて焼いたもの
  • 無地唐津(むじからつ):一種類の釉薬のみを使い、絵付けをしていない無地のもの
  • 斑唐津(まだらからつ):乳白色の器肌に青や黒の斑点が出ているもの
  • 黒唐津(くろがらつ):鉄分を多く含んだ釉薬を使ったもので、鉄分の量などで漆黒から飴色まで色のバリエーションが多い
  • 朝鮮唐津(ちょうせんがらつ):鉄釉と灰釉の二種類の釉薬を使っており、黒と白の二色のグラデーションが特徴のもの
  • 三島(みしま):半渇きの素地に模様を描いてから焼いたもの
  • 粉引き(こひき):褐色の土を使用し、半渇きの素地に白い化粧土をかけて焼いたもの
PICK UP
【酒器】片口 - 小 & ぐい呑 錫・金箔セット (桐箱入) | 高岡銅器
【酒器】片口 - 小 & ぐい呑 錫・金箔セット (桐箱入) | 高岡銅器
冷酒にぴったりな涼を感じる錫の酒器

片口とぐい呑(錫、金箔)の酒器セットです。

錫は水の雑味を除き、まろやかな味わいにすると言われています。

片口に注ぐことでお酒の雑味が抜け、より一層お酒の美味しさが引き立ちます。

職人が丁寧に作り上げた温かみのある質感を楽しんでください。

使うほど美しくなる唐津焼の厳選4品

茶器の名品としても有名な唐津焼ですが、もちろん日常的な食事などのシーンでも使いやすいようなお皿やお茶碗などのアイテムがたくさんあります。

最近ではぐい呑みも人気。

経年変化を楽しみながら日々の食事が更においしくなる唐津焼の商品を4つ厳選して紹介します。

用の美を追求した唐津焼の食器その1
料理が映える 発色の良い漆黒のお皿

唐津焼:黒唐津六寸五分皿・中村恵子《中皿・6.5寸・20.0cm》

唐津焼作家の中村恵子氏が一点一点丁寧に手作りした、黒唐津の中鉢です。

発色の良い漆黒は料理が映え、煮汁のある料理でも安心の深さがあります。

力強く存在感のあるこのお皿で、メインディッシュをいただきたいですね。

工芸店ようび
唐津焼:黒唐津六寸五分皿・中村恵子《中皿・6.5寸・20.0cm》

用の美を追求した唐津焼の食器その2
3方に口が大きく開かれ使いやすい割山椒の向付

黒唐津割山椒向付:矢野直人:033084

注目されている若手作家の矢野直人氏が作成した向付です。

熟した山椒の実がはぜた形に似ていることから、この器の名前に割山椒と入っています。

使いやすくするために、3方に口が大きく開かれていることが特徴です。

向付は懐石料理に使われる器ですが、是非ご家庭でも気軽に楽しんで使用して下さい。

GALLERIA 645
黒唐津割山椒向付:矢野直人:033084

用の美を追求した唐津焼の食器その3
渋さがざるそばにマッチ!そば猪口

朝鮮唐津そば猪口:福田和祐:093011

王天家窯の若手作家である福田和祐氏によって作成された朝鮮唐津のそば猪口です。

和風で釉薬の感じからとても渋さを感じる、味のある作品です。これでざるそばを食べたら美味しさが増すことが容易に想像できます。

そば猪口は湯のみ、酒器、小鉢等様々な使い方ができます。和風のデザインのため煮びたしなど日本の料理にマッチしそうですが、敢えて洋風の料理を入れてみるのも良いかもしれませんね。

GALLERIA 645
朝鮮唐津そば猪口:福田和祐:093011

用の美を追求した唐津焼の食器その4
スープにも!ほんわかしたデザインのグラタン皿セット

唐津焼 鏡山窯 グラタン皿セット 絵唐津

鏡山窯で作成されたグラタン皿セットです。

絵唐津であるこちらの商品は、柔らかなタッチでぐるっと1周草花模様が描かれ、ほんわかするかわいい仕上がりになっています。

オーブン調理後などにミトンで持てるよう、両側に大きな耳がついています。両手で持てるため持ちやすく安心です。

グラタン皿ですが、ポタージュやミネストローネなどスープ料理にも重宝しそうです。

こちらも楽天・Yahooではふるさと納税での扱い、公式サイトでは直接購入することができます。

鏡山窯/佐賀県唐津市
唐津焼 鏡山窯 グラタン皿セット 絵唐津

まとめ

安土桃山時代頃からの歴史のある唐津焼の焼き物は、その伝統のなかから受け継がれた渋みや深み、そして重厚感が持ち味の、年齢をともに重ねたくなるような品ばかりです。

また、種類が豊富なことも唐津焼の特徴なので、きっとお気に入りの一品が見つかるはずですよ。

日々の食事やお酒と相性のいい、お気に入りの唐津焼のアイテムとともに過ごしてくださいね。

ギフトランキング

\ BECOS編集部が厳選 /

伝統工芸品おすすめランキング発表

\ BECOS編集部が厳選 /

伝統工芸品おすすめ
ランキング発表

ギフトランキング

\ BECOS編集部が厳選 /

伝統工芸品おすすめランキング発表

\ BECOS編集部が厳選 /

伝統工芸品おすすめ
ランキング発表

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次