宮内庁御用達の最高級スリッパをつくる職人

本記事の制作体制

熊田 貴行

BECOS執行役員の熊田です。BECOSが掲げる「Made In Japanを作る職人の熱い思いを、お客様へお届けし、笑顔を作る。」というコンセプトのもと、具体的にどのように運営、制作しているのかをご紹介いたします。BECOSにおけるコンテンツ制作ポリシーについて詳しくはこちらをご覧ください。

BECOSJournal編集長
Journal編集長

昭和天皇の時代から、歴代天皇陛下のスリッパを作り続けてきた靴職人・髙橋さんの工房にお伺いさせていただき、革の選定から始まるスリッパ作りへのこだわり、また特許も取得している静電気除去の効果を教えていただきました。

つくばエクスプレス「八潮駅」から徒歩20分、東京都足立区に工房を構えるサナックス企画事務所。

このとても小さな下町の工房の代表である髙橋さんが、30年以上の長きにわたり宮内庁(皇室)御用達のスリッパを作り続けてきた職人です。
まず、非常に見た目が若くエネルギーに溢れたお姿に、御年80歳と聞いてとても驚きました!「来年の夏には、80歳の傘寿を記念して富士登山に行く!」と豪快に笑って教えてくれました。

この道40年の熟練職人の作り出すスリッパは、一見、スリッパとは思えない高級感が漂っています。

こちらは、なんと本物のクロコダイルの革を使ったスリッパ、

その価格・・・なんと・・・

18万円・・・!!!

履くのが恐れ多いです。

スリッパ作りに使われている革は、髙橋さんが選び抜いたイタリア製の革とのこと。革靴よりも柔らかく、スリッパに適した革を選び使っているそうです。

すべてオーダーを受けてから一つひとつ製造する受注生産のため、お届けするまでに45日かかってしまうとのことなのですが、その丁寧で、緻密な仕事ぶりを拝見するとその納期でも納得です。

革の特性を活かすためにスリッパの裏は豚の革、表は牛革、中は馬の革をそれぞれ使い分けて作られています。

専用のミシンで縫い合わせる

それぞれの革を専用のミシンで縫い合わせます。タイニング製法(袋縫い)と呼ばれる製法で縫い目が外側から見えないように縫い合わせていきます。この製法でつくられるスリッパはほとんどなく、は着心地がまるで靴下を履いたように包み込んでくれるのが特徴です。

縫い合わせた後は、蒸気で革を柔らかくしながら専用の機械で裏返していきます。

イタリア製の裏返す機械

こちらはイタリアから輸入した機械で、長年使っているので最近調子が悪く、買い替えなければいけようなのですが、肝心の製造した会社が今は存在せず、違うメーカーの機械を探しているそうです。

裏返したものを木型を入れる

普通のスリッパの製造工程では木型を使うことはないということですが、moco は木型を使い製造しており、その製造方法は紳士靴の作り方に近いとのこと。長年、紳士靴の職人として培ってきた靴作りのノウハウが活かされています。

木型(ラスト)も、スリッパとして使うために紳士靴の木型とは形状を変え、髙橋さんが人間工学に基づき独自に開発した木型を使っています。

木型を入れたまま、なじませます。この工程があることで、足を入れたときのフィット感が違います。

革の表面に熱を加える

アイロンのような道具で熱を加えてシワを伸ばしていきます。

熱風を当てる

革には熱によってシワを伸ばしたり、造形を安定させされるという特徴があるため、最後に熱風を当てて革のシワをさらに伸ばし、表面をなめらかに光沢があるように仕上げていきます。

とても丁寧なお仕事で、一つひとつ革の癖を見極めながらシワを伸ばしていかなければいけない大変な作業です。

ミシンの音や古い機械の音がとても素敵だったので、動画もぜひご覧ください。熟練の職人さんが一つひとつの工程を専用の機械を用いて丁寧に仕上げていきます。

すべての工程で、専用の機械と職人の手によって丁寧に作られたスリッパです。

一つひとつ丁寧に箱に入れられて届けられます。

いかがでしたでしょうか。宮内庁御用達の最高級スリッパ「moco」をつくる髙橋さんの工房にうかがい取材させていただきました。

髙橋さんありがとうございました。

宮内庁御用達の最高級スリッパ「moco」は、すべて商品の注文を受けてからつくられる受注生産品でお届けまで45日かかる理由が伝わりましたでしょうか。

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