in

和ろうそく

この記事を読むのに必要な時間は約 2 分です。

  • 750年頃
  • 奈良時代

歴史

蝋燭(ろうそく)が日本に伝わったのは奈良時代だと言われています。

仏教とともに、蜜蝋燭が中国大陸からもたらされたのが起源だと考えられています。

日本で蝋燭の生産が始ったのは室町時代からです。

当時は非常に貴重な品であり、宮廷などの高貴な方々にしか使用されませんでした。

現在のように、櫨(はぜ)の実を使った和蝋燭が作られ始めたのは、同じく室町時代です。

櫨(はぜ)の他にも漆の実などが用いられた木蝋燭は、その後主流となっていきます。

和蝋燭の使用量がピークを迎えたのは、江戸時代後期から明治時代です。

とはいえ、江戸時代後期においてもやはり和蝋燭は高級品で、使用できるのは裕福な商人や武家が中心でした。

庶民は、菜種油の灯りを使うことが一般的だったそうです。

その後、和蝋燭は明治時代になると西洋ローソクにとって代わられ一般に使われることは少なくなってしまいました。

ところが、ローソク自体を日常的に使うことはなくなりましたが、和蝋燭は独特の炎の揺らめきに癒やし効果を求める方などに非常に人気が出ており、近年あらためて注目されています。

特徴

蝋燭の大きな特徴として、原料が純植物性である点が挙げられます。

そのため、油煙が少なく、ほんのりとロウの溶けた香りがします。

点火するとロウは液体となりますが、その液体は芯に吸い上げられ、炎と共に蒸発するため、液だれもほとんどありません。

さらにススが少ないため、お仏壇も汚れにくく、汚れた場合でも簡単に拭き取れます。

和蝋燭の炎は、一目見て、西洋ローソクの炎と異なります。

大きくゆらゆらと揺れる炎は、それ自体に意思が宿っているかのような神秘性や情緒があります。

この炎の違いは、和蝋燭の構造に秘密があります。

中が空洞芯になっている和蝋燭は、空気が蝋燭の中を流れ、その流れによって炎を揺らめかせるのです。

Written by 赤津 陽一

竹細工職人の祖父を持ち、幼少より伝統工芸やものづくりの現場を見て育つ。日本のものづくりの現状を変えたいとの思いから、BECOS(ベコス)の立ち上げに参画。全国の職人やメーカーに対して取材や撮影、インタビューを行い自分の足で情報を集め、読者へ届けることにこだわっている。

印伝

菊間瓦