ブランド
唐紙の良さを今に伝えるために
唐源
- 1624~1645年(寛永年間)
- 唐紙
- 小泉幸雄
歴史
姿を変えども技は変わらず
そもそも唐紙とは平安時代に唐(中国)から伝わった紙のこと。
当時は和歌などを書く紙として貴族に使われていました。
安土桃山時代(1573~1603)頃から襖に使われ始めたことで一般にも浸透し、現代でも襖をはじめとした室内装飾に使用されています。
そのような歴史ある唐紙製造を行う唐源の始まりは寛永年間(1624~1645)に小泉七五郎が創業した唐紙屋、唐七にあります。
その後、七五郎の孫である源次郎が唐源を創立し今日に至ります。
私は国選定保存技能保持者に認定していただきましたが、それも唐紙の歴史と技術が認められたからこそだと思います。
しかし、今では襖の需要は減少し、唐紙職人も少なくなりました。
大切な伝統と技術を守り、唐紙の良さを知ってもらいたい、その思いから始めた小物製作。
襖と違いサイズは小さいですが唐紙づくりの技は同じように詰まっています。
小物製作を通じて、唐紙の良さとその技を後世に残して行きます。
特徴
唐紙を身近に、楽しめるものへ
唐紙づくりは1枚1枚手作り。
使う和紙の特徴やその日の気温や湿度などに合わせて絵具を調合し、版木に絵具をのせて手で摺る「版木押し」、刷毛で紙を染める「具引き」などの技術を詰め込みます。
一般的には襖として室内装飾に使用される唐紙ですが、唐源でははがきやポチ袋など唐紙をもっと身近に楽しめるような小物を製作しています。
装飾と言えども、当初は字を綺麗に見せる紙として広まった唐紙。
大切なあの人に手紙をしたためてみたり、ポチ袋に一筆添えてみてはいかがでしょうか?目で見る以上に唐紙の良さを感じていただけると思います。
ただ、正直に申し上げると量産品と比べれば割高です。
しかしながら、実際に目で見て、触れていただければ、きっとご納得いただける商品です。
ぜひ、その良さをお確かめください。
お客様へ
襖技術を活かした商品を皆様へ
今では襖がない家も多く、唐紙は馴染みのないものになってしまったかもしれません。
ですが、伝統の技が生み出す美しさ、手作りならではの温かみが活きる唐紙の良さは襖でしか伝えられないわけではありません。
皆様から襖が遠ざかってしまったのならば、唐紙の方から皆様に近づいていけば良い。
そのような思いから出来上がった小物たちです。
例えば御朱印帳は御朱印をもらうことはもちろん、道の駅のスタンプを集めたり、写真にメッセージを添えてアルバムにしたりと使い方は十人十色。
ポチ袋やご祝儀袋はあなたの気持ちを唐紙の持つ温かみに乗せることで、粋な贈り物になることでしょう。
唐紙の良さをもっと身近に、もっと気軽に感じていただけたなら幸いです。
受賞歴
2017年 国選定保存技能保持者認定
2019年 旭日双光章叙
2020年 八潮市優良技術者・技能者