ブランド
大胆にして繊細、素朴にしてモダン
鷲塚彫刻
- 1996年
- 一位一刀彫
- 鷲塚浩
歴史
江戸時代に生まれた木工品
まわりを美しい山々に囲まれた岐阜県飛騨高山地方は、古くから木工芸が盛んです。
江戸時代末期(1900年代はじめ)、彫刻を学んでいた松田亮長(まつだ りょうちょう)は木目を活かした彫り物づくりを模索していました。
そしてとりわけ木目が美しく、色つやがよく彫りやすい銘木、イチイに目をつけます。
松田亮長が得意としていたのは根付(ねつけ)彫刻。
蛇・蛙・亀をモチーフにした作品を数多く製作しました。
素材は色づけをせず、美しい木目と風合いを利用してしあげています。
表面に彫刻刀の彫りあとを残す技法も特徴です。
こうして誕生した一位一刀彫(いちいいっとうぼり)は1975年5月10日、経済産業省指定の伝統的工芸品に指定されました。
おもな製品として茶道具、置物や面があげられます。
現代でも岐阜県を代表する伝統工芸品として愛され、受け継がれています。
特徴
素材の美しさを最大限に活かす
1971年岐阜県生まれ。
彫号(ちょうごう)は沐仁(もくじん)です。
1990年県立岐阜工業高校を卒業後、一位一刀彫の伝統工芸士、和仁久幸(わに ひさゆき)に弟子入りしました。
1996年に独立し、鷲塚彫刻を開業。
1998年飛騨一位一刀彫組合に加入します。
2007年同組合の理事に就任し、2010年に伝統工芸士の認定をうけました。
私の作品はおもに置物です。モチーフは、むかしから縁起物と言われている布袋(ほてい)や亀。
フクロウやくじらなど今風の置物もあります。
伝統の素材イチイを吟味し、美しい木目やそれぞれの素材の良さを最大限に引き出すよう彫りすすめていきます。
すべての工程はノミや刀などを使い、総手彫りで仕上げます。
こうして生まれた作品は、大胆な質感のなかに繊細な表情を感じていただけます。
このバランスこそが私の作品の魅力です。
お客様へ
心の安らぎをあなたへ、そして世界へ
私は一位一刀彫の伝統的な技法を活かした作品を作り続けています。
その一方で現代の生活や感覚に受け入れられる作品も生み出しています。
また一位一刀彫をたくさんの人に知ってもらうため、全国の百貨店の催事で実演をしてきました。
さらにその活動は海外にも及んでいます。
2015年ミラノで開催された「にっぽんサローネ」をはじめ、フランスやオランダでも実演をおこないました。
もしかしたら、あなたの住む地域まで行くことがあるかもしれません。
そのときにはぜひ私の作品にふれてほしいとおもいます。
作品をみて、あなたが一瞬の安らぎを得ていただければ幸いです。
山あいの飛騨地方で生まれた素朴な木工品から伝わるあたたかみ。
その魅力があなたへ、そして世界へと届くことを願っています。
受賞歴
2007年 飛騨一位一刀彫協同組合理事就任
2010年 伝統工芸士認定
プロデューサー
「日本に眠る才能」の価値をもっと多くの人に
■J Flavor
地元に、世界に、社会に笑顔を。
私たち J Flavor(ジェイ・フレーバー)は、日本が持っている伝統、技術、感性など様々な才能を掛け合わせ、新しい価値を創り出す工芸プロデュース集団です。
日本が持つ才能の素晴らしさを世界中の人に知ってほしい。
日本製品の価値を通じて、全ての人が笑顔でいられる社会を目指して。